こんにちは、なおちぷです。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』を観てきたので感想と考察を書いてみます。
主題歌の宇多田ヒカルの『嫉妬されるべき人生』に惹かれて劇場に足を運んだのですが・・
結果を先に言ってしまうと、良作ですね!東野圭吾作品に駄作無しです・・
例によって『原作未読』『予備知識無し』で観てきました。
あらすじ
主人公の崇史は大学を首席で卒業しスポーツ万能、学年1番の人気者だった中学時代の親友の『三輪 智彦』と脳科学を研究するバイテック社に入社し、初年度は所属研究所のカレッジで一緒に研究を行なっていた。
崇史は学生時代に電車の車窓から見える『ある女性』に想いを寄せていた・・・・
会って話をした事もないが毎日の通学の度に、恋しい想いを抱きながら彼女を車窓越しに観ていたのだ・・・・
意を決して、彼女の電車の車両に乗ってみたりもしたが、会うことは出来ずにそのまま終わりを迎えた・・・・
時は過ぎ・・ある日の事だ・・智彦が紹介したい女性はがいると喫茶店に連れてきたのは、崇史が学生時代に電車の車窓越しに密かに思い続けていた『あの女性』・・・津野麻由子だった。
驚きと嫉妬と喪失感が混じり合うような感覚に陥る崇史だった・・・・・彼女が親友の恋人!?・・
だが、ある朝、崇史が目を覚ますと麻由子が崇史の恋人として朝食を作っていた。
麻由子が「親友の恋人」である現実と、「自分の恋人」である現実。2つの世界で崇史が翻弄され・・
一体、どちらが本当の現実なのか?・・・・
感想と考察(一部ネタバレします・・)
パラレルワールドとは?
そもそも『パラレルワールド』とは何か?からのお話になりますが、多くの映画で『パラレルワールド』の設定はありました、最近の映画でも『アベンジャーズエンドゲーム』で過去に遡り行動を起こすことで未来が変わると考えられています。
アベンジャーズの物語の後半では、キャプテンアメリカが過去に戻り『最愛の人』を人生を過ごして未来に帰還したシーンがあります。
『キャプテンアメリカ』が過ごした『過去の世界』は『パラレルワールド』と考えられ、時間軸が異なる別の世界の話になるのでした。ですから、本筋である『未来』への影響は無いのです・・・
これは最近の映画で取り入れられた考え方で過去の映画では違いました・・
過去の名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では時間軸が1本で過去に行動を起こすと『未来』は自動的に書き換えられて、元の『未来』には戻ることはできませんでした。時間軸は1本しかないのです・・・
本作はタイムトラベル物では無い!それでもパラレルワールド!?
本作はタイムトラベル物ではありません・・ですが『パラレルワールド』なのです・・
その理由は『脳科学』にあります・・・崇史と智彦は『記憶』を司る『脳科学』の研究をしている事が大きな要素となっています・・
人間の信じる事や『騙されやすい』のは『自身』に都合の良い情報の事が多いのです・・・・・・
本作の設定は2つあります!
A 『崇史の恋人である麻由子』
B 『親友の智彦の恋人である麻由子』
どちらが?本当の現実なのでしょうか?そもそも『麻由子』は存在するのか?
『智彦』の姿が見えないが?どこにいるのか?もう観ていて何がなんだかわからなくなります・・
ですがこの映画は崇史だけが『パラレルワールド』に陥っているようですが、実は『麻由子』も『パラレルワールド』の世界にいる事がわかります・・そして苦悩する心情も表現されていて・・この映画は二回見ると理解が深まるのです・・
『2人の麻由子』『消えた親友』『ポラロイドに写る姿』『古い懐中時計の中に・』
あ〜!!このシーンは『こうだったんだ!?』みたいな感じ・・・・よくわからないですよね。劇場へどうぞ(笑)
玉森裕太が予想外に良い演技だった。
ジャニーズのアイドルって先入観があったのだが、本作の演技は『良かった』涼しげな顔立ちに『困惑』と『悲しみ』をのせた表情を見せる彼に引き込まれた・・
ただの『ラブストーリー』であれば彼のルックスだけでも成立する映画だと思うが、本作は2つの現実で『苦悩』と『困惑』『嫉妬』を演じる難しい演技であったと思うが良く演じていて驚いた・・これは嬉しい誤算であった。
恋人の『麻由子』を演じた吉岡里帆の演技も彼女の魅力を発揮するとともに能力高さを示すものだった。
今回の役は1人だが、2人分を演じる必要があるのだ、崇史の恋人としての演技、智彦の恋人として崇史に接する演技だ・・両方とも同じ人物なのだが接し方が異なるので、完全なる二役より難易度が高いはずだ。麻由子自身も大きな『苦悩』を抱えながら『崇史』『智彦』と時間を過ごす心情を表現するのは大変な才能だと思う。
本作では『崇史』とのベッドシーンがあるのだが、ジャニーズの『俳優』とそこまで・・・できるんだ・・と・・
智彦役の『染谷将太』は安定の演技で予想通りだったね・・いい意味でだよ。
まとめ
- 東野圭吾原作で主題歌『宇多田ヒカル』で観に行かない選択肢はなかった
- 物語の展開と伏線が凄すぎて、もう一度観たい気分になる事は避けられないね
- ジャニーズだと侮った『玉森くん』の演技がいい感じでした・・いや褒めてますよ
- 『智彦』は『崇史』好きすぎだろ?俺には理解できない・・・でも状況的にそうなるか?
- 吉岡里帆は『清潔感』と『透明感』があって大好きです(報告です)
- 最後は『切なく』終わる・・気がつくのかな?