今日は忖度のお話をしたいと思います。
最近のニュースでも「忖度」が話題になっていますが、忖度ってしないといけないものなのでしょうか?
そもそも『忖度』ってどんな意味かと言うと。。
他人の気持ちを推し量ること。また、推し量って配意する事らしいです。
職場でトラブルが発生し、ホントは上層部に報告しなければならない事態になったとして、
上司が昇進を控えているので、部下が内密に処理しようとしたり、隠蔽したりなど、よくある話ですよね。
でも、他人の犯したトラブルを「忖度」した場合、
メリットよりデメリットの方が大きいのが殆どでは無いでしょうか?
問題の隠蔽や内密の処理が後々、発覚した場合は、『忖度』を働かせた部下にも会社は通報義務違反、コンプラインスの問題ありとして処分し、今後の職業人生に大きな影を残してしまいます。そもそも上司や同僚を庇ってもロクなことはありません!。
ここで一つの事例を示してみることにします。
2005年4月25日午前9時18分に兵庫県尼崎市のJR福知山で起きた脱線事故についてです。
通勤と通学で混み合う快速電車が急カーブを曲がりきれずに脱線し、乗客と乗員の計107人が死亡し、乗客562人が負傷する大事故でした。原因はその当時は言われる事のない言葉。『忖度』にあったと思います。
事故発生から14分前の午前9時4分に定刻で出発した快速電車は伊丹駅でかなりのオーバーランをしてしまいました。バックでホームに戻りましたが、タイムロスが出てしまいました。運転手の人為的なミスなのは明白でした。
当時、JRではミスをした運転手に懲罰的に意味合いの強い「日勤教育」が行われていました。
運転手は自分のオーバーランを帳消しに、または無いものにしたいと考え、車掌に報告しないように頼むことになります。
そこで、車掌は報告義務があるのですが、運転手が懲罰的な「日勤教育」を受けるのを可哀想に思い、
「忖度」を働かせてしまうのです。
運転手は遅れた時間を取り戻すために、時速120キロ以上の猛スピードで列車を運行させて行き、事故現場手前の急カーブで脱線し、勢いは凄まじくマンションへと激突してしまいます。運転手は死亡。。乗客106名死亡。562名の重軽傷の乗客。
ここで考える事は、運転手に見逃してくれと頼まれた時に、車掌の方が、「だめだと」ちゃんと報告しなければならない!終点まで乗客のために安全運転で行こう!と言っていたら、状況は大きく変わっていたのでは?と思っていました。
「忖度」せずに自分らしく正しい道を!それが幸せにつながると思います。
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